補聴器と一緒に旅行する時のコツや注意点
休暇を利用して出かけたり、年末年始に帰省して親戚や友人に会ったり、非日常を味わえる旅って楽しいですよね。難聴の方は、補聴器を装用することで会話や自然の音がより聞こえやすくなり、より一層帰省や旅行を楽しむことができます。
補聴器と一緒に快適に旅するコツは?出発する前にぜひ確認してみてください。
旅行前の準備について
しばらく会っていない親戚や友人との楽しい会話、お祭り、温泉、観光地の絶景…日ごろの疲れを取り、心をリフレッシュするため、行き先の雰囲気を五感で味わうのは、帰省や旅行の醍醐味。せっかくですので、いつでも音を楽しめるように、補聴器もしっかり準備を整えたいですね。
■充電器や電池を忘れずに
充電式補聴器を利用している場合、充電器を忘れずに持っていってください。電池式補聴器の人は、予備の電池を多めに持って行くと安心です。
■ケア用品もまとめてパッキング
旅行中は普段より運動量が多くなることがありますし、南国でビーチリゾートを満喫する場合や暖房がしっかり効いた施設などでは、汗や湿気で補聴器が故障するリスクも増えます。乾燥ケースやクリーニングシート等のケア用品をまとめて荷物にいれて、旅先でも毎日補聴器をお手入れすることを忘れないようにしましょう。
■出発する前に点検・クリーニング
もし時間の余裕があれば、旅行前に補聴器販売店で補聴器の点検・クリーニングをしてもらうことを検討してみましょう。プロは補聴器を最高のコンディションにしてくれます。
海外旅行は補聴器をそのまま使える?
充電式補聴器を使用している方は、事前に行先の国のコンセントの形状を確認したほうが安心です。コンセントの形状が日本と違う場合に必要なものが変換プラグ、ホテル等で用意されていることもあります。国ごとに電源の形状が違うので、いろんな国で使える複数の形状に対応したマルチタイプの変換プラグがお勧めです。補聴器だけでなく、スマートフォンやカメラ等の電化製品にも使えます。
国によって電圧も違いますが、シグニア補聴器の充電プラグは100~240V電圧対応、ユニバーサル仕様になっていますので、変圧器を準備する必要がありません。
電池式補聴器を使用している場合、補聴器用電池は世界共通で海外でも購入できます。またパッケージ上で電池種類を示す色も万国共通です(例えば10A電池は黄色、312電池は茶色、等)。万が一電池が足りなくなった場合、自分の使っている電池の色を覚えておくと、スムーズに購入できます。
飛行機に乗る場合
飛行機を利用して遠地や海外に行く予定のある方は、下記の気をつけておきたい点を確認してください。
■荷物を預ける時
●充電式補聴器の場合、補聴器は耳に着けて充電ケースは機内に持ち込むバッグに入れておくことをお勧めします。
シグニアの充電式補聴器と、蓄電機能付き充電ケース(Pure Charge&Go IX、Silk Charge&Go IX、StylettoシリーズやSignia Activeの充電ケース)は、リチウムイオン充電池を内蔵しています。
1. 補聴器の充電池は容量が小さく、各航空会社の条件を満たしているので、【荷物として預けること】と【機内に持ち込む】のどちらでもOKです。飛行機搭乗時、重要な音声情報を逃さないためにも装用したほうが良いのですが、どうしても機内での紛失が心配で預けたいなら、電源をオフにし、充電器(蓄電機能なし)と一緒に梱包材等で保護してから預けてください。
2. 蓄電機能付き充電ケースは、【荷物として預けること】が禁止されている場合があります(具体的には各航空会社の規定を確認してください)。リチウムイオン電池は強い衝撃等で発熱・発火する危険性があるため、万が一貨物室で発火したら大事故につながる可能性があるからです。ただし、容量がそこまで大きくないので、機内持ち込みは可能です。
●電池式の場合、予備電池も含め【荷物として預けること】と【機内に持ち込む】どちらでも問題ありません。
■保安検査場で
空港で必ず通る保安検査場では、金属探知機のゲートによるボディーチェックと機内持ち込み荷物のX線検査が行われますが、保安検査場で補聴器を取り外す必要はありません。ですが、補聴器の種類によっては金属探知機が鳴ってしまう可能性があります。事前に係員に補聴器を装用していることを伝えておくと、スムーズに対応してもらえます。補聴器を指さして、「ヒヤリングエイド(英語で補聴器のこと)」と言えば、たいてい通じると思います。
■機内で
離着陸前のアナウンスで、電波を発する無線機器の電源をオフにするように言われますね。でも補聴器の電源はつけたままで大丈夫です。ただしBluetooth機能搭載の補聴器は、スマートフォンアプリでBluetooth機能をオフにする必要があります。
また、機内ではエンジンの音や振動音が大きく聞こえ、気圧の急激な変化で耳に違和感をおぼえることがあります。耳が不快になったら、補聴器を外したり、電源を切ったりして耳を休ませてください。
ドライブを快適にするコツもたくさんあります
自家用車でドライブに出かける方は、運転中の補聴器利用のヒントも確認しておきましょう。
運転中は車内の音環境をより聞こえやすく整備することで、脳への負担が減って疲れにくくなり、より旅を楽しむことができます。また安全運転のためにも、難聴による影響を最小限に抑える工夫が必要です。
コツはたくさんあります、具体的には下記の記事をご覧ください。
騒がしい環境下での聞こえ
自宅で家族と会話している時には、問題なく使えていたとしても、環境が変わると途端に聞き取りづらくなってしまうこともあります。特に雑音が多い環境での会話や、複数の人との会話が難しいと感じる方が多いです。
シグニアの最新Signia IXシリーズ補聴器は「ロックオン」機能搭載、騒がしい環境でも複数の話し相手を追いかけ、会話の言葉のすみずみ までより正確に再現します。また、シグニアが提供する無料スマートフォンアプリ「Signia app(シグニア アプリ)」には、AI技術を駆使して環境に合わせて補聴器を調節してくれる機能もあります。
また、補聴器を購入したお店に事前に相談することができれば、行先に合わせて事前に設定を変えてもらえるかもしれません。賑やかな場所等、普段と違う環境で使う予定がある方は、一度お店に相談してみてください。
旅行におすすめの補聴器
旅行や出張が多い方は、今後補聴器を購入する際に「蓄電機能付き充電ケース」が使える補聴器を検討してみてもいいかもしれません。シグニア補聴器では、Pure Charge&Go IX、Silk Charge&Go IX、Styletto AXやSignia Activeがそうです。
持ち運べるコンパクトな充電ケースに蓄電機能があり、ケースに貯めた電量だけで補聴器2台を3~4回フル充電できます。この4器種、1回のフル充電で20時間前後使用できますので、2~3日の旅行や出張は充電用コードがなくても問題なさそうですね。
また、外した時にすぐにケースに入れることができるので、紛失のリスクも減ります。補聴器を新たに買おうとしている方、買い替えを考えている方は、ぜひ検討してみてください。
紛失や破損に気を付けましょう
最近の補聴器は小型のものが多いので、外したときにうっかりなくしてしまうこともあります。補聴器を外したらすぐに、専用のケースに入れるクセをつけましょう。補聴器を買った時についてくるケースや、充電ケースに入れて保管してください。
また、小さい子供やペットがいる場合は、特に注意が必要です。 補聴器には充電池や空気電池が入っており、電池内部に有害物質が含まれています。誤って飲み込んでしまうと、数分で食道などが火傷してしまう可能性があります。この場合、すぐに病院に行って取り出してもらう必要がありますし、場合によっては手術が必要です。特にリチウムイオン充電池は噛む等の行為によって破損した場合、発火する危険性があります。 子供やペットは予想外の動きをしがちです。被害が起きないように、補聴器や電池の扱いに十分にお気を付けください。補聴器や電池は、子供やペットが届かない高いところや、引き出しの中に置くとさらに安心です。
これらの注意点を確認して、補聴器とともに快適な旅に出発しましょう。