耳鳴りの対処法

わずらわしい耳鳴り。でも大丈夫です。様々な対処法があります。

耳鳴りをコントロールする方法

耳鳴りは不快感を伴います。また、自分の意思に反して耳鳴りを意識してしまう傾向があります。

最初は、「休めば治る」と考え、家で安静にするかもしれません。しかし、このように引きこもると、周囲との関わりや、聴覚的な刺激、気晴らしの機会なども減少し、かえって耳鳴りに意識が集中しやすくなってしまいます。その結果、耳鳴りに対して何もできないという無力感が高まり、もっと悪化するのではないかという恐怖感も加わり、さらに耳鳴りが気になるという悪循環に陥ります。

耳鳴りから気を逸らすことで、この悪循環を断ち切ることが重要です。

最新技術とカウンセリングによる耳鳴り対処方法

最新のデジタル技術が耳鳴り治療に役立つ場合があります。外部から音の刺激を与えてその音に注意を向けさせ、「耳鳴りを気にならなくさせる」方法です。この音響療法は慢性化した耳鳴りに対して有効な治療方法の1つではありますが、経験が豊富な専門医のカウンセリングや指導が不可欠です。耳鳴り治療器はただ装用すれば症状が改善するものではなく、間違った使い方をすると、耳鳴りを逆に悪化させてしまいかねません。

音響療法の器械

  • サウンドジェネレータ(音響治療器)
    サウンドジェネレータは、主に難聴のない人を対象としています。見た目は補聴器に似ていますが、周囲の音を増幅するものではありません。この機械から耳鳴りから意識を逸らすための小さなノイズ(治療音)を発生させることで、耳鳴りが大幅に緩和される場合があります。

  • 補聴器
    難聴を伴っている人の場合、補聴器をつけることで聞こえが改善し、耳鳴りも緩和するケースが多くあります。聞こえがよくなると、耳鳴りへの意識が薄れるためです。補聴器は、周囲の音を増幅して耳に送ります。これにより、それまで聞き取れなかった周囲の様々な音に意識が向けられることになり、耳鳴りが緩和されます。

  • コンビ(補聴器+サウンドジェネレータ)
    補聴器は実際の周囲に音がある環境でしか音を出すことができないので、非常に静かな環境では耳鳴り治療のツールとしては有効性に欠ける場合があります。このような場合は、サウンドジェネレータ機能付きの補聴器が有効です。静かな環境では、サウンドジェネレータが小さなノイズを発生させ、耳鳴りから意識を逸らすことができます。

 

シグニア補聴器の多くの製品は耳鳴り治療器機能(TRT)を搭載しています。
TRT(耳鳴り再訓練療法)用の治療音(音響的ノイズ)により、耳鳴りの悩みに応えます。

耳鳴りの治療の方法を選択し、音響治療法の機器を扱えるのは、耳鼻咽喉科の医師だけです

耳鳴りを自覚したら、早めに耳鼻咽喉科の医師に相談してください。

注意:音響治療器を利用する場合、医師のみがその機能を有効にすることができます。補聴器販売店では対応できません。

耳鳴りを克服するヒント

まずは、耳鳴りに負けないという強い気持ちを持ってください。前向きな姿勢が耳鳴りの克服に大きく作用します。リラックスしたり、スポーツや趣味は、耳鳴りに打ち勝つ支えになることでしょう。

ここでは耳鼻咽喉科の医師、心理学者および音響の専門家と共同で作成した、実践的なヒントをまとめました。耳鳴りでお悩みの方は、先ずは早めに耳鳴り治療に詳しい耳鼻科専門医を受診することをお勧めします。

耳鳴り克服のヒント

  • 聴覚の再トレーニング
    意識して周囲の音に耳を傾けてみましょう。お気に入りの音楽でも、梢に留まる鳥の声でも構いません。耳に入るさまざまな音はすべて、耳鳴りから意識を逸らしてくれます。
  • よく眠る
    日中に活動的であればあるほど、夜はよく眠れるものです。夜に紅茶やコーヒーを飲んだり、重い食事を取るのは避けましょう。また、アルコールなどに頼り過ぎると、質の良い睡眠は保証されません。就寝前にお風呂に入るのもよい方法です。どうしても眠りにつけない場合には、専門医に相談するのもいいでしょう。
  • アクティブに過ごす
    家族や友人との生活を楽しみましょう。そして、さまざまな活動を取り入れてプライベートライフを充実させてみてください。自分は幸せであると感じさせてくれるものや、生活の楽しみがあれば、耳鳴りに生活を支配されないようになります。
  • 静寂を避ける
    休息は必要です。ただし、完全な静寂は、耳鳴りが気になってしまうため、避けるようにしてください。楽しい音の刺激、環境音楽、リラックスできる音楽などを聞くと良いでしょう。
  • 身体の健康の促進
    楽しくできるスポーツを見つけ、趣味として継続していきましょう。体を健康に保つことは、生活の基本でもあります。
  • リラックスできる方法を見つける
    耳鳴りがすることで体が緊張してしまうこともあるため、リラックス方法を学び、定期的に実行しましょう。自分に合ったリラックス方法を見つけてください。ヨガやストレッチなど、体を動かすリラックス方法もおすすめです。

FAQ

シグニア補聴器の多くには、耳鳴り治療器機能を搭載しています。また耳鳴り治療専用の機器もあります。どちらも耳鼻咽喉科の医師の診断の元で機能を有効にできます。
シグニア補聴器や耳鳴り治療器は、耳鳴り再訓練療法(TRT)用の治療音(音響的ノイズ)を発生させることができます。(一部の補聴器には非搭載です)
耳鳴り治療法は耳鼻咽喉科の医師によって選択されます。そのため、まずは耳鼻咽喉科の診察を受けてください。場合によっては、より耳鳴り治療に詳しい専門医を紹介されることもあります。
シグニア補聴器や耳鳴り治療器に搭載されている耳鳴り治療の機能は、補聴器販売店ではオンにすることも操作することもできないので、ご注意ください。

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