補聴器が水で濡れてしまった!そんな時は?~対処方法をご紹介~

補聴器は、難聴の方にとって毎日使う、大切な体の一部のようなものです。
日常生活の中でどんなに気を付けていても、水で補聴器を濡らしてしまうなどのアクシデントが発生してしまうでしょう。
最近の補聴器は軽量・コンパクトで、自然な装用感もあって、ついついつけていることを忘れてしまうことがありますね。
すると、補聴器をつけたままうっかり顔を洗ったり、シャワーを浴びてしまったりすることも。。。 また、突然の雨や汗で意図せずに濡れてしまうこともあります。

そんな時、どうすればいいのでしょうか?ここで、「補聴器が濡れてしまった場合の対処方法」について詳しく見ていきましょう。


補聴器が濡れたときは

電子機器である補聴器は、水によるダメージを受けやすいものです。ですが、「もうダメかも!」と慌てるのではなく、まずは冷静に対処しましょう。
シグニア補聴器の最新器種の多くは、防塵・防水性能の国際保護等級のうち「IP68」というレベルの「日常防水仕様」です。これは完全防水ではありませんが、日常生活の様々なシーンでは、安心して使用できることを意味します。少し水が付着したぐらいなら、落ち着いて迅速に対処すれば、補聴器への影響を最小限に抑えることができるかもしれません。

補聴器が濡れてしまった場合、主な対処の流れは次の通りです:

  1. まずは自宅で、可能な範囲で補聴器の水分を吸収し、乾燥カップや補聴器用の乾燥器を利用して乾燥させる
  2. その後は補聴器を購入したお店に持って行き、専門家に見てもらう(補聴器の状態を確認したり、専用機器で乾燥したりする)

さらに、メーカー修理や交換保証等、あなたの大切な補聴器を守るための様々な方法もあります。

まずは:自宅での正しい対処法

補聴器が濡れてしまった時、お家での最初の対応がとても重要です。「自宅での対処方法」について説明します。 

 <充電式補聴器の場合>

ステップ  1 
まずは落ち着いて、清潔で乾いたハンカチやティッシュなどで補聴器の外側の水分をできるだけ拭き取りましょう。特に電気端子に水分が残らないよう、念入りに拭いてください。

ステップ 2 
次に、よりしっかりと水分を除去するために、補聴器を乾燥カップあるいは乾燥機に入れます。それぞれの乾燥方法は下記の通りです。
この時、充電しながらの乾燥はしないでください。電気端子の水分を確実に除去するためです。

<電池式補聴器の場合>

ステップ 1
充電式補聴器のステップ1と同じく、外側の水分を完全に取り除いてから、電池室を開けて、電池を取り出します。電池室の中が濡れていたら、できる範囲で水分を拭き取りましょう。補聴器が壊れないよう、やさしく行いましょう。 電池も、水分をしっかりと拭き取ります。

その後は上記のステップ 2 を行ってください。その時、電池室を開けた状態で乾燥カップあるいは乾燥機に入れましょう。

補聴器を乾燥させる時の注意点

また、補聴器を乾燥させる時は、次の3点に注意しましょう。

  • 高温風を使わない

ストーブやドライヤー等で乾かすことはしないでください。温風の方が早く乾くと思ってしまいますが、これらは思っている以上に高温の風なので、熱が補聴器の中の精密機器を故障させてしまいます。

  • 直射日光を避ける

直射日光のあたる場所やその近くに長時間放置しないでください。「洗濯物は日差しのあたる場所で早く乾く」という発想から、日差しで乾かしたくなりますが、夏の気温が高い時に直射日光が当たると、熱が電子部品にダメージを与える可能性があります。特に充電式補聴器の場合は、内部の充電池が発熱・破裂するおそれがあります。

  • 電子レンジを使わない

電子レンジで乾かさないでください。マイクロ波が補聴器の内部部品を破壊し、充電池が発火・爆発する可能性があります。電子レンジ自体も壊れてしまうことがあるので、絶対に使用しないでください。

次は:補聴器販売店での処置

自宅で最初の対処を行った後は、補聴器を購入したお店に相談してください。
専門家が、より丁寧に乾燥させたり、必要に応じたパーツの交換等を行ったりしてくれます。
また、補聴器の状態を確認し、必要があればメーカー修理を検討するなど、適切な対処をしてくれるでしょう。
販売店に行くときは、補聴器の保証書を忘れずに持っていってください。
どのような保証があるか、どのようなサービスが受けられるかを検討することができます。

補聴器が濡れた状態で放置しない!
故障につながりやすい湿気や汗にも注意!


錆が発生し故障した補聴器のレシーバー内部

最近の補聴器は「防水仕様」とは言え、濡れた際のケアを怠ると故障しやすくなるので、気をつけてください。多くの器種は「IP68」という防水性ですが、これは真水で試験した結果です。塩分や化学物質を含む水や、湿度に対する保護性能を保証するものではありません。

  • 濡れた状態で放置しないでください。特に、水や汗に濡れた状態で電池室を開けると、水分が内部に侵入しやすくなります。補聴器が濡れた場合は、ぜひ上記の手順に従って、すぐに正しい方法で水分を取り除いてください。
  • 特に汗に気を付けてください。汗には塩分などが含まれているので、真水よりも内部部品を腐食する危険性が高まります。
  • 湿度が高い状態に気を付けてください。浴室の中などの水蒸気が発生しやすい環境や、湿度が高い季節には、補聴器内部で結露が発生し、故障の原因となる可能性があります。

汗をかきやすい夏や、梅雨などの湿度が高いシーズンは、入念に乾燥・メンテナンスをしたほうが良いでしょう。

補聴器の日常ケアが大事!乾燥機がおすすめ

補聴器は水に濡れていなくても、毎日必ず乾燥させることが重要です。シグニア補聴器には、様々なタイプの乾燥用アクセサリーがあります。乾燥剤を交換しながら使うものや、電源を使用してUV除菌しながら乾燥させるものなどです。

特に、乾燥・除菌機能がついている乾燥器がお勧めです。このタイプは交換が必要な乾燥剤を使わないため、コストを抑えることができ、乾燥剤の買い忘れも心配いりません。 また、UV照射で補聴器表面に付着している菌を除菌できて衛生的です。さらに、充電式補聴器を充電しながら使用できるタイプもあります。
補聴器の毎日のケアをより簡単に効率的に行いたい方は、ぜひご検討ください。

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