ソーシャルディスタンスと補聴器
新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、「ソーシャルディスタンス」という言葉が頻繁にニュース等で登場するようになりました。新型コロナウイルス感染症の対策として、人混みを避けたり自宅にとどまったりして、人との距離をとることが提唱されています。
ソーシャルディスタンスとは
すでにご存じだと思いますが、ソーシャルディスタンスは直訳すると「社会的距離」という意味です。
新型コロナウイルスの感染経路の一つである飛沫感染は、感染者の飛沫(くしゃみ、咳などで飛び散る体液の粒子)と一緒にウイルスが放出され、他の方がそのウイルスを口や鼻などから吸い込んで感染すると言われています。厚生労働省は飛沫の飛ぶ距離を加味して、人と2m程(最低でも1m)の距離を取ることを推奨しています。
ソーシャルディスタンスがコミュニケーションの壁に
しかし、難聴の方にとってこの距離はコミュニケーションの壁になってしまいます。離れると聞こえてくる音量が下がります。さらに雑音が混じって聞こえづらくなりますよね。また、最近では感染予防のためマスクを着用している方が増えていますが、マスクを着けて話すと声がこもってしまい、また表情や口元の動きが見えません。そのため、難聴の方には非常に聞き取りづらいものです。聞こえづらいから、ついつい無意識的に距離を縮めてしまうことにもなります。
この時期こそ、補聴器を活用しましょう
耳の遠い方が間近で店員さんと話しているシーンは、過去では気遣いがある素敵な光景でしたが、今では難聴の方にとっても店員の方にとっても、飛沫による感染リスクを増やしてしまう行動です。
ソーシャルディスタンスを守りつつ、安全にコミュニケーションをとるために、難聴の方は補聴器を活用してみてはいかがでしょうか。補聴器を使うと、話し相手の声が明瞭になり聞こえが改善されますので、「聞こえないから距離を縮めて話す」ことが少なくなり、感染リスクを下げることができます。
また体の健康だけでなく、心の健康を保つこともとても大切なことです。厚生労働省は、直接会えなくても、電話で家族や友人と交流することを呼びかけています。多くのシグニア補聴器は電話をもっと聞きやすくする機能を搭載していますので、ぜひその機能を活用してください。
補聴器をお持ちの方は、補聴器をつけてソーシャルディスタンスを守りながら、安全に楽しくコミュニケーションをとりましょう。補聴器を持っていない方は、感染が落ち着いたら、今後のためにも補聴器の使用を検討してみてはいかがでしょうか。補聴器は今回のような事態だけではなく、日常生活の中でもコミュニケーションをとる上で大きな役割を果たします。