運動と聴力について:シニアの人気スポーツは?運動は難聴を遅らせるのか?

近年シニア層の健康意識が向上し、アクティブに体を動かしている方が多いようです。シニアの方はどのようなことに気を遣い、健康を意識しているのか、最新の調査結果を紹介します。また、難聴と運動の関係、難聴の方にとって運動中に補聴器はどうのように役に立つのか説明します。

シニアの健康意識と人気スポーツ

 

近年シニア層の健康意識が向上し、アクティブに体を動かしている方が多いようです。総務省が実施した「令和3年社会生活基本調査」では、65歳以上の方の6割以上が何らかのスポーツをしているという結果でした。 また、普段行っている運動・スポースのTOP5は下記の通り、気軽に継続できる運動が人気のようです。

健康寿命と加齢性難聴

 「健康寿命」とはWHOが提唱した新しい指標で、「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」と定義されています。具体的には、寝たきりや認知症など介護が必要な期間を、平均寿命から差し引いた期間を指します。

近年、健康意識の向上や運動習慣によって、日本の健康寿命が年々伸びています。しかし、耳の老化はより早い段階で生じています。聞こえ方に不便がない状態を長く維持するためにも、ぜひ耳の健康も注目してください。

 令和元年女性の健康寿命は75.38年、男性の健康寿命も72.68年となっています。日本老年医学会の研究によると、日本では加齢性(老人性)難聴の割合は、65~69歳の年齢層で男性43.7%、女性27.7%だと推計されています。この割合は、年齢が上がるほど高くなります。健康寿命が延びているということは、つまり、健康な状態で難聴を発症する人が多くなっている、ということです。

難聴になると、日常生活のコミュニケーションを妨げるだけでなく、運動時や運転時の安全や、さらに認知機能に悪影響を与える可能性もあります。健康診断では聴力検査の項目がありますので、ぜひ定期的に受けてください。

健康寿命と難聴の関係について詳しくこちら

運動による加齢性難聴抑制効果

最近の研究では、興味深いことに、運動機能の向上が難聴を抑制する可能性が明らかにされています。

加齢に伴い、耳の中にある「蝸牛」という器官に酸素や栄養を運ぶ毛細血管が退化、萎縮します。すると、蝸牛の中にある「有毛細胞」に障害が生じるのです。

ですが、運動をすることでこの劣化を防ぐことができるかもしれないのです。下記の図のように、東京大学大学院農学生命科学研究科の研究者らの動物実験を用いた研究では、「長期運動の介入」で加齢性難聴の発症を遅延する可能性を示唆しました。

つまり、血流を良くするための運動が、難聴予防にもつながります。ウォーキングやジョギング等の有酸素運動が血行をよくしてくれるといわれていますので、ぜひ取り入れてみてください。

難聴の場合、運動時にも補聴器の着用を

難聴がある場合、運動をする時にも補聴器を着用することをお勧めします。補聴器が届けてくれる音声で周囲の環境を把握できるので、仲間と円滑なコミュニケーションがとれますし、安全上でも大いに役に立ちます。
シグニアの最新補聴器シリーズSignia IXには世界初の「ロックオン」機能が搭載されています。同時に複数の話し相手の声をロックオンして追いかけながら、会話の邪魔になる雑音は抑えることができます。例えばゴルフ、ヨガなど仲間と一緒に行うことが多いスポーツの場合、複数の方に話しかけられても聞き逃すことがないように、周りの音を届けてくれます。
また、Signia IXには「Xセンサー」も搭載しています。ウォーキングをする時には、モーションセンサーが働いて隣同士の会話がはっきり聞こえるように自動的に調整、同時に後ろから通る車の音も逃しません。

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運動する人にとって、補聴器が外れないか、汗などで壊れてしまわないかも心配ですよね。

いまの補聴器は耳せんの形状などの工夫で外れにくくすることができます。
また、防水・防塵仕様になっているものが多いので、運動後にしっかり除湿・お手入れすれば故障が起こりにくくなります。



難聴を感じている方で特にアウトドアのスポーツをよくする方は、できるだけ早く対処することをお勧めします。まずは、耳鼻科を受診して聴力検査を行うといいでしょう。補聴器で対処可能だと判断された場合、お近くの補聴器販売店様に相談してみてください。

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