加齢性難聴はなぜ自覚しにくいのか?補聴器を使いたくない理由とは

年を重ねるにつれて起きる「加齢性難聴」は、自覚しにくいといわれています。家族との会話がスムーズにできずイライラしてしまう、でも本人は自分が聞こえていないと気づいていない…そんなストレスを感じている方も多いはずです。なぜ加齢性難聴は自分で気づきにくいのでしょうか?補聴器を使いたがらない理由は?でも補聴器は早めに使うのが「吉」だと知っていますか?

加齢性難聴はなかなか本人が気づかない

難聴にはいろんな種類があります。ある日突然聞こえづらくなる「突発性難聴」は、若い人が突然発症することもある難聴です。突発性難聴のような進行が早い難聴は、本人が「聞こえづらいな」とはっきりと認識できることが多いでしょう。
ですが、加齢による難聴はゆっくり進行します。他の体の老化現象、例えば皮膚のしわが増えたり、少しずつ筋力が弱くなるのと同じです。聴力の低下は30代から始まり、数十年を経て少しずつ悪化していくのですが、劇的な変化がないせいか、なかなか気が付きません。自分で「聞こえにくくなったな」と感じるよりも先に、家族や友人など周りの人たちが先に気づくことも多くあります。

もし本人が気づくよりも前に周囲の人が「聞こえなくなってきたね」と指摘をしたり、「補聴器を使ったら?」と勧めたりすると、本人はびっくりしてしまうでしょう。また、たとえ本人が自覚していたとしても、難聴は「老い」と密接にかかわっていますので、受け入れるのに時間がかかることもあるでしょう。すると、「まだ聞こえている!」「補聴器なんか使わない!」とかたくなになってしまうのも、仕方がないかもしれません。

補聴器をつけたくない理由は?

難聴に気づいていても補聴器を使わない、その理由には様々あるようです。

①補聴器の装用や手入れを面倒に思っている
②補聴器をつけるほど聞こえに困っていない
③補聴器の効果に対して疑問に思っている
④補聴器をつけることが恥ずかしい
⑤補聴器の値段が高い
(2018年日本補聴器工業会調べ)

 
 

①装用や手入れが面倒③効果が疑問④恥ずかしい、の点については、一度補聴器に触れてみていただければきっと解消できるはずです。

●最近は充電式補聴器が主流、取り扱いもお手入れもとても簡単になりました
●補聴器の機能は日々進化中、レンタルしてじっくり試すことも
●補聴器のデザインも進化しています、補聴器に見えない補聴器もたくさんあります

補聴器販売店は、数日間補聴器をレンタルすることができるサービスを行っているお店もあります。
また、シグニアでは直接ご自宅に試聴用補聴器キットをお送りするサービスも行っています。お店に行く前にまずは…と思っている方にお勧めのサービスです。また、誕生日や「敬老の日」などのプレゼントとしてもお勧めです。

 

お試しレンタルデリバリーサービスについて


また②の「まだ補聴器を使うほど困っていない」という方について。本人が困っていなくても、ひょっとしたらご家族は困っている、なんてこともあります。聞こえるように大きな声で話すようにしていたり、大きなテレビの音を我慢していたり…。自分が困っていなかったとしても、家族が補聴器を勧めるようであれば、それは「家族は困っているよ」というサインかもしれませんね。

それとは別に、「補聴器は難聴が軽いうちから使い始めたほうが良い」とされているのをご存じでしょうか。
耳から入ってきた音は「脳」に届けられて分析され、「聞こえる」と感じます。脳に届けられる音が少なくなると、脳が音を分析する能力が衰えてしまうのです。ですから、聞こえないのを我慢して我慢して、どうしようもなくなってから補聴器を使い始めると、脳の分析能力が大きく落ちてしまい、回復させるのに時間がかかり、また十分に回復させられないこともあるのです。そうすると、「補聴器を着けて、音は聞こえるようになったけど、何を言っているのか理解できない」ということになってしまいます。ですから、「補聴器は早期装用がオススメ」と言われるのです。
 

早期装用のメリットについて詳しくはこちら


⑤の「補聴器の値段が高い」
というのは、確かにその通りです。
補聴器は医療機器で、様々な機能を搭載しているためどうしても高額になってしまいます。ですが、様々な価格、様々な機能のラインナップがあります。機能と価格、またデザインなどと相談しながら、自分にぴったりの一台を探していただきたいと思います。
補聴器の良いところは、難聴の度合いが変わっても、その時々に応じて調整し、長く使い続けることができるところです。補聴器販売店で調整とメンテナンスをしてもらいながら、長く使っていただきたいと思います。
また、国や自治体の助成金制度を利用できる場合もあります。特に最近は様々な自治体が助成金制度を開始していますので、ぜひご確認ください。

 

補聴器はどれくらい使えるの?

老いを受け入れることは、人生の中で必ず訪れることですが、できればなるべく先延ばししたいもの。ですが、もし早めに対処することで日々の生活がより良いものになるなら、なるべく早めに始めたいものです。早く使い始めて、早く使いこなして、毎日を楽しんでいただきたいと思います。

 

補聴器を使いこなせるまでの注意点はこちら

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