ペットから補聴器を守る方法

家でペットを飼っている補聴器ユーザーが、「ペットに噛まれてしまった」と補聴器を修理に出す、ということがまま発生しています。ペットに噛まれると補聴器が故障するだけでなく、補聴器の部品や電池がペットに害を与える可能性があります。
これらの状況を回避するためのヒントをいくつか紹介します。

 

実際に犬に噛まれた補聴器


これは、実際に犬が噛んでしまった補聴器です。何気なくテーブルの上に置いておいたところ、普段はテーブルに乗らない犬が目を離したすきに乗ってしまい、嚙みついたのだそうです。しばらくたってから気づいて取り上げたそうですが、このように完全に壊れてしまいました。一部パーツは無くなっています。
幸い、すべてのパーツは床に落ちていて、犬に健康被害はなかったとのこと。(なによりです!)
ですが、補聴器は修理もできない状態で、ユーザーはとても落ち込んでしまったそうです。

どうして補聴器を噛む?ペットに被害は?


このようなケースは、実はそんなに珍しいものではありません。ペットが壊してしまった、という理由で持ち込まれる修理の数は、それなりにあります。ペットも、犬であったり猫であったり、鳥(特にオウムやインコ)であったりします。

どうしてペットは補聴器を壊してしまうのでしょうか?真相はペットに聞いてみないと分かりませんが、説のひとつとして、「補聴器は肌に触れるもので、飼い主のにおいが着いているから」というものがあります。一緒に暮らしている、そして大好きな飼い主のにおいが着いているものは、ペットにとってとても興味深いものです。飼い主が好きだからこそ、思わずなめて、噛んでしまうのかもしれません。

そんな、愛しい理由のいたずらですが、もし補聴器のパーツをペットが飲み込んでしまうと大問題です。飲み込んだパーツによっては、内臓を傷つけてしまうこともありますし、取り出すのに手術が必要になる場合もあります。
また、電池を飲み込んだ場合は、食道や胃に重大な火傷を負ってしまうこともあります。
ペットのために、そしてもちろん補聴器のために、補聴器は安全な場所で保管する必要があります。

まずはケースを使用する

では、安全な場所とはどこでしょうか?

まずは、「補聴器をケースに入れる」ということが重要です。ほとんどの補聴器は、購入したときに保護ケースが付属していると思います。充電式補聴器の場合は、充電器が付いてきますね。補聴器を外したときは、必ずこのケースに入れるクセをつけましょう。

この、「ケースに補聴器を入れるクセ」を着けると、補聴器の破損防止になるだけでなく、「置き忘れ防止」にも役立ちます。さっき補聴器を外したけど、どこに置いたっけ?ということが少なくなります。

また、外出先で補聴器を外し、バッグやポケットに入れてしまうと、その中で破損したり、どのポケットに入れたかわからなくなったりします。

お勧めの保管場所


そして、そのケースをペットが簡単に開けられない、しかも覚えやすい場所で保管しましょう。
例えば
•ベッドサイドテーブルやタンスの引き出しのなか
•高い棚の上
•カギなどの貴重品置き場
•ジュエリーケース などです。
これらの場所は、ペットから守ることもできますし、小さな子供からも守ることができます。普段子供と一緒に生活しなくても、遊びに来たごく短時間の間に事故が起こってしまうこともありますので、普段から気を付けておきましょう。

不適切な保管場所

ペットが届かないからと言って、洗面所やキッチンなどの水回りや、お風呂場の中での保管は避けましょう。これらの場所は湿度が高く、また水がかかりやすいので、精密機器である補聴器には辛い場所です。
また、高すぎる棚の上や窓のサンの上も避けたほうが良いでしょう。落下による破損の危険性がありますし、窓のそばは温度差や直射日光で補聴器が損傷することがあります。

 

補聴器電池の廃棄

補聴器用の電池を捨てる時も気を付けてください。こみ箱のそばに置いておいてペットがいたずらする、ということも考えられます。また、補聴器用の電池は回収が必要です。電池をペットが届かないところに集めて、スーパー等の電池回収ボックスに捨ててください。補聴器販売店でも回収しています。

充電式補聴器の場合は、補聴器ごと回収することになります。

 

 

自治体によって制度が違いますので、お住いの自治体でのルールをご確認ください。

緊急の場合の対処方法

万が一ペットが補聴器を噛んだ場合は、まずペットが誤飲していないかを確認してください。電池や他の部品を飲み込んだ場合は、すぐに獣医に連絡してください。通院が必要なのか、どう対処べきか教えてくれます。

 

 

補聴器のお手入れも忘れずに。補聴器をきれいに拭き、乾燥ケースに入れてください。その後、購入した販売店に連絡し、使用して問題ないか点検を依頼してください。

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