「土用の丑の日」にうなぎを食べた?食生活と聴力の関係は?

「土用の丑の日」は「うなぎ」を食べる習慣がありますね。豊富な栄養が含まれる「うなぎ」。最近の夏は酷暑となる日が多いので、ぜひ食事に気を付けて夏バテを防止しましょう。食生活が健康に、そして聴力にどんな影響を与えるのか、最新の情報をお伝えします。

「土用の丑の日」とは?なぜうなぎを食べるの?

土用とは、「季節の変わり目の約18日間」のこと。「立春・立夏・立秋・立冬」の直前のそれぞれ18日間で、年4回あります。また、毎日の日付には「十二支」(子・丑・寅…)の名前が順番に付けられますが、土用の18日の間に十二支の「丑」の日が重なる日を「土用の丑の日」と言います。年によっては2回「土用の丑の日」があることもあり、2022年はその当たり年ですね。

 

「土用の丑の日」と言えばやっぱり、「うなぎ」ですよね。梅雨明けの蒸し暑い夏は体調を崩しやすい時期なので、うなぎなどの栄養があるものを摂るのは理にかなっていますね。平賀源内さんが提唱したと言われていますが、実際、うなぎにはタンパク質やビタミンなど、疲労回復や食欲増進に効果的な成分が多く含まれているそうです。

うなぎ以外にも「う」のつく食べ物を土用に食べると体に良いと言われています。

・胃に優しい「うどん」や「瓜」、「梅干し」

・精がつく「牛」 など

また、オルニチンというアミノ酸を豊富に含む「土用しじみ」もいいそうです。

ぜひしっかり食べて厳しい暑さを乗り越えましょう。

食生活と健康の関係

 

季節に合わせて体に良い食材を適切に食べるというのは、先人の知恵ですね。言うまでもなく、健康維持のために必要な栄養素等をバランス良く摂取するのは、大切なことです。近年、生活習慣病の増加が深刻な問題となってきており、偏った食生活で栄養過剰になってしまう例も多いとのことです。さらに運動不足、過度の飲酒、喫煙等の習慣で、体がダメージを受けるとされています。

 

またその反対、ダイエットなどで食事を過度に制限し、低栄養状態になることもあります。血管の壁がもろくなったり、ウイルスに対する抵抗力が衰えたり、体力が低下して老化のスピードを早めたり、などの症状が出ます。

 

食生活は健康のもとです。ぜひ定期的に見直ししましょう。厚生労働省・農林水産省が推奨する「食事バランスガイド」というものがあります。「何をどれだけ食べればよいか」の参考のために、ぜひ一度ご確認ください。

食事バランスガイドの内容はこちら

 

食生活は聴力にも影響を与えるの?

 

耳は体の一部ですから、もちろん食生活や栄養状態の影響を受けます。食事と難聴の関係については様々な研究が進められています。アメリカのブリガム・アンド・ウイメンズ病院は、1991年から20年以上、食事と難聴の関係性を調査し続けています。結果として「健康的な食事の摂取は、難聴のリスク減にも役立つ可能性がある」とのことです。

※出典『米国疫学雑誌』

耳はとても繊細な器官です。音を伝える器官の中に、「有毛細胞」という音を感じるための細胞があります。有毛細胞はとても特殊な細胞で、一度傷つくと二度と再生しません。しかも有毛細胞は片耳に15,000個しかありません。例えば光を感じる細胞は、同様に一度傷つくと再生しませんが、片目につき1億個あります。つまり、有毛細胞は1つの細胞が傷ついた時のインパクトがとても大きいのです。

 

有毛細胞が食生活等の問題で傷つき壊れてしまうと、聞こえる音が減っていき、もう元には戻りません。食生活以外でも、大きい音を長時間聞き続けることでも細胞は傷ついていきます。繊細な有毛細胞へのダメージをできるだけ減らすことは、より長い期間良い聞こえを維持するためにとても大切なことなのです。

健康的な食事と難聴リスクの最新研究成果はこちら(英語)】

 

難聴は年齢を重ねるにつれて誰にでも起こりうるものです。少しでもリスクを抑えるために、健康的な食生活を心掛ける、騒音から耳を守るなど、毎日の生活の中で気を付けたいものです。

聞こえと難聴についてはこちら

 

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