体も耳も元気に!食生活で健康的な耳を維持するためのヒント
体を健康に保つためには、適切な食生活がとても大事です。
実は、「耳の健康」や「難聴」にも食生活が関係するのをご存じですか?
耳も体の一部であり、他の体の部分と同じように、食生活や栄養状態の影響を受けます。
食事と難聴の関係については多くの研究が進められており、耳鼻科の先生もいくつかの耳に良い栄養素を推奨しています。
ここでは、食生活が健康、特に聴力にどんな影響を与えるのか、最新の情報をお伝えします。
健全な耳を維持するためのヒントになりますので、ぜひ参考にしてみてください。
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食生活と健康の関係
季節に合わせて体に良い食材を適切に食べるというのは、先人の知恵ですね。言うまでもなく、健康維持のために必要な栄養素等をバランス良く摂取するのは、大切なことです。耳の健康を考える時も、まずは体全体にとって健康的な食事を採るべきです。
「まごわやさしい」ということばを聞いたことがありませんか?栄養バランスの良い食生活を送るための7つの食材の頭文字から作られたことばです。
これらの食材を食事に取り入れることで、健康の保持のサポートができます。
ま:豆(大豆、小豆、枝豆、黒豆、油揚げ、など)
ご:ごま(白/黒/金、すりごま、ごま油、栗、など)
わ:わかめ(わかめ、こんぶ、のりなどの海藻類)
や:野菜(大根、ほうれん草、ピーマン、トマト、多くの野菜類)
さ:魚(タイ、カツオ、ブリ、アジ、など)
し:しいたけ-キノコ(しいたけ、エリンギ、舞茸、など)
い:いも(じゃがいも、さつまいいも、里いも、など)
近年、生活習慣病の増加が深刻な問題となってきており、偏った食生活で栄養過剰になってしまう例も多いとのことです。さらに運動不足、過度の飲酒、喫煙等の習慣で、体がダメージを受けるとされています。
また反対に、ダイエットなどで食事を過度に制限すると、低栄養状態になることもあります。血管の壁がもろくなったり、ウイルスに対する抵抗力が衰えたり、体力が低下して老化のスピードを早めたり、などの症状が出ます。
食生活は健康のもとです。ぜひ定期的に見直ししましょう。厚生労働省・農林水産省が推奨する「食事バランスガイド」というものがあります。紹介した「まごわやさしい」と共に、「何をどれだけ食べればよいか」の参考のために、ぜひ一度ご確認ください。
食生活は聴力にも影響を与える
耳は体の一部ですから、もちろん食生活や栄養状態の影響を受けます。食事と難聴の関係については様々な研究が進められています。アメリカのブリガム・アンド・ウイメンズ病院は、1991年から20年以上、食事と難聴の関係性を調査し続けています。結果として「健康的な食事の摂取は、難聴のリスク減にも役立つ可能性がある」とのことです。
※出典『米国疫学雑誌』
耳はとても繊細な器官です。音を伝える器官の中に、「有毛細胞」という音を感じるための細胞があります。有毛細胞はとても特殊な細胞で、一度傷つくと二度と再生しません。しかも有毛細胞は片耳に15,000個しかありません。例えば光を感じる細胞は、一度傷つくと再生しない点は同じですが、片目につき1億個あります。つまり、有毛細胞は1つの細胞が傷ついた時のインパクトがとても大きいのです。
食事での難聴予防について
健康的な食生活を続けて、繊細な有毛細胞へのダメージをできるだけ減らすことは、より長い期間良い聞こえを維持するためにとても大切なことなのです。難聴は年齢を重ねるにつれて誰にでも起こりうるものです。少しでもリスクを抑えるために、健康的な食生活を心掛ける、騒音から耳を守るなど、毎日の生活の中で気を付けたいものです。