補聴器で音楽を楽しむには?

音楽は、私たちの精神に良い影響を与え、生活を豊かにしてくれるといわれています。しかし残念なことに、音楽鑑賞を趣味としている方も、音楽家でも、加齢とともに難聴を発症する方がいます。音楽を楽しむことをあきらめたくないのなら、補聴器が役立つかもしれません。

会話と音楽の違い

 


私たちの周りにはいろいろな音が存在しています。上の図は日常生活のいろいろな音を大きさや高さの違いでマッピングしたグラフです。人間の会話の音の大部分は、グラフの黄色い範囲に入っています。バナナの形に似ているので「スピーチバナナ」と呼ばれています。補聴器には、聞きたい音をより明瞭に届けるために、いろいろな音を聞き分ける技術を搭載しています。例えば会話、騒音、鳥の鳴き声やアナウンスの音等を聞き分けて、それぞれが最適に聞こえるように調整してくれます。

しかし、音楽には非常に多様な音が含まれており、その範囲も会話よりはるかに広いのです。そのため、聞こえが良い耳で聞くのと同じように聞こえるように補聴器を調整することは、ほぼ不可能だと言われています。

元々補聴器は会話のために作られたもの

一部の音楽愛好家からは、補聴器をつけたら音楽の音質が変わる、音楽がはっきり聞こえなくなると不満の声がありました。一体なぜこのような現象が発生しているのでしょうか。

この原因の1つは、会話と音楽の音質の違いです。補聴器を使用する目的のうち、多くの人にとって一番重要なのは、「人の声を聞き、会話を理解する」ことです。そのため、補聴器は、会話を理解することが最優先事項として作られています。

いま販売されている多くの高機能補聴器には、会話をより聞きやすくするために、「雑音抑制」や「ハウリング抑制」、「突発音抑制」等の機能が搭載されています。わかりやすく言うと、周囲のザワザワする音を静かにする、補聴器から出る不快なピーピー音を抑える、ドアがバタンと閉まるような突発的な音を小さくする、といった機能です。また、話者の言葉を認識してフォーカスできるような機能も搭載されています。どれも、より快適に会話を楽しむための機能です。

ただし、会話が聞こえやすいように音処理をすると、他の音が聞こえづらくなることがあります。特に、音楽の明瞭さと音質が損なわれてしまうのです。

音楽には様々な音が含まれますよね。ギターやドラムの音、シンセサイザーの音に様々な楽器の音。またそれぞれの音の高さや大きさが急激に変化したりします。このような音の特徴が騒音の特徴とたまたま似ていると、補聴器は「会話の妨げとなる不必要な音だ」と認識してしまい、これらの音の情報は削られてしまいます。その結果、元の音楽とは違うように聞こえてしまうのです。

補聴器で音楽を聞くには?

では、補聴器ユーザーは音楽を楽しむことを断念するしかないのでしょうか。少しでもきれいに聴くにはどうしたらいいのでしょうか?

実はアメリカで行われた研究で、補聴器を通じて音楽を聞く場合、なるべく原音が保たれた状態の音ほど、より良い音質だと感じることがわかりました。そのため、補聴器装用者が音楽を聞く場合は、音声データを直接受信できるBluetooth搭載の補聴器で聞くことをお勧めします。

現在販売中のシグニア補聴器の多くがBluetooth機能を搭載しており、スマートフォン等の電子デバイスと接続することで、そのデバイスの音声を補聴器に転送してストリーミング再生できます。Bluetoothによって直接補聴器に送られてきた音楽の音声情報は、もともとの音のバランスにより近い形で聞くことができます。そのため、ゆがみが少なく音質が良いと感じられるのです。

ストリーミング再生が利用できるデバイス

最近は、スマートフォンやPC、CDプレーヤーまで、様々なデバイスがBluetooth機能に対応しています。

例えばAppleのスマートフォンやタブレットに保存している音楽や、音楽アプリから音声を聞きたい時に、補聴器とペアリングすることで、まるでワイヤレスイヤフォンのように音声を楽しむことができます。音楽だけではなく、動画の音声を楽しんだり、電話の声を直接聞くこともできます。

Androidスマートフォンの場合、一部のスマートフォン(ASHA機能対応機種)はiPhoneと同じように直接音声を転送することが可能です。多くのAndriodスマートフォンやBluetooth対応PC等は、「StreamLine Mic(ストリームラインマイク)」という小さな中継器を介して音楽を聞くことができます。Bluetoothで音声ストリーミングを利用するにはいくつかの技術的要件がありますので、検討時に確認した上で購入してください。

StreamLine Micの詳細はこちら

シグニア補聴器の「ライブサウンド」機能と「ハイレゾ音楽」モード

シグニア最先端のSignia AXシリーズ補聴器は、「ライブサウンド」という機能を搭載しており、人間の耳に近いレンジで集音することが可能です。コンサートなどでは原音を忠実に再現し、より自然で生音に近い聞こえを実現します。
また、シグニアの高機能補聴器は、「ハイレゾ音楽モード」を備えており、さらに最高クラスの補聴器は3つのシーンに分けてそれぞれに最適な音声を提供しています。


  • コンサート会場
  • 自宅での音楽鑑賞
  • ご自身での演奏やカラオケ

これらを選ぶことで、音楽を妨げる機能を簡単に抑えることができ、その環境にあった最適な処理で音楽を存分に楽しめます。音楽を聞き終わったら通常のプログラムに戻すことを忘れないでください。

音楽を趣味にしている方は、補聴器の購入を考える際に、ぜひその効果をお試しください。

Signia AXシリーズ補聴器の詳細はこちら

シグニア補聴器は、1台ですべてのクラスを試聴できるデモ器を自宅でじっくり体験できる、2週間レンタルを実施しています。音楽にこだわりがある方、ぜひ高いクラスの実力を試してみてください。ご自宅近くのシグニア補聴器の試聴レンタルができる補聴器販売店をご紹介しますので、興味のある方はぜひ下記ページよりお申し込みください。

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