ライフスタイル等の違いによって一般的に女性のほうが聞こえが良い。その理由は?

同じ年齢の男性と女性の聴力を比較すると、一般的に女性の方が男性に比べて聴力が良い人が多いことが様々な研究で明らかになっています。なぜ、その差が生まれるのでしょうか。

男女の聴力に差が生じる理由

この差は、生物学的な差ではなく、ライフスタイルによって生じるものです。私たちの聴力は、年齢を重ねていくことで自然に低下していくものですが、日常の環境の影響を受けることがあります。騒々しい環境で働くこと、そして喫煙のような習慣も、後々聴力に影響を与える可能性があります。

 

世界的にみると、男性の方が女性に比べて聴力が低下している人が多い、という傾向があります。日本では、欧米に比べて男女差が小さいものの、やはり同じ傾向が見られます。高い音、特に4000Hzの周波数帯で男女の差が大きく、その理由として男性は騒音にさらされる機会が多いからとされています※。

※「日本人聴力の加齢変化の研究」 Audiology Japan 45, 241~250, 2002

 

職業の影響

現代社会では女性の社会進出が増え、職種の男女差が段々縮小していますが、それでも男性が多い職業がいくつかあります。建設はその一例です。建設現場で働く人々は、重機、電動工具に囲まれて、常に大きな騒音に直面しています。他にも、運送業界や製造現場のように、騒音がある環境の職場が多くあります。このような職場には一般的に男性が多く、そのため男性の難聴率が高くなっていると言われています。

 

「音が大きい」趣味

男女の聴力に差が生じるのもう1つの要因は、性別による趣味の違いです。もちろん趣味は個人によって様々で、人によってそれぞれ違いますが、一般的にいうと、男性はスポーツ観戦、ゲーム、コンサート、日曜大工等、比較的に騒音にさらされやすい活動を好む傾向があります。その大音量の騒音が頻繁に繰り返されると、聴力に悪影響を与える可能性があります。一方で女性は比較的「静か」な趣味を持っている方が多いといわれています。


また、男女関係なく、最近は若者のイヤフォン等の使用も問題として挙げられています。調査によると、若者の90%以上が毎日イヤフォンやヘッドフォンを使用しています。この年齢層は将来、以前の世代よりも高い確率で、騒音による難聴「騒音性難聴」に悩まされるでしょう。特に現在20歳から40歳の男性は、一番その影響を受けているという調査結果があります。

 

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難聴を防ぐ方法

耳を騒音から積極的に守ることは、難聴を防ぐための効果的な方法の一つです。イヤーマフや耳栓の着用は、聴力を守るための手軽で有効な方法です。耳栓をつけるのは恥ずかしい、不必要だ、と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、最近は一人ひとりの耳あなの形に合わせて作るオーダーメイド耳栓もあり、抜群のフィット感と遮音性が得られますので、長時間音の大きい環境で仕事する方は検討する価値があるかもしれません。また、コンサート等、大きな音を聞いた後は耳を休めるなどしてみてください。イヤフォンを使っている方は、適切な音量と時間を意識して音楽を楽しんでください。

 

聴力に不安がある場合、聴力検査を受けることが最初のステップです。シグニア補聴器は無料のオンラインテストを提供しています。これは専門的な聴力検査に取って代わるものではありませんが、いまの聴力の傾向を把握するために役に立ちます。耳に何らかの異常がある場合、耳鼻咽喉科で聴力検査を受け、医師と相談して聞こえのケアを検討すると良いでしょう。

 

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