美しいハーモニーを生む反響音、でも聞き取りに影響することも?

天気がおだやかな秋は、普段触れないような芸術に親しんでみるのもいいですね。毎年秋になると「芸術の秋」にちなんで、美術館や博物館などで特別展示が開催されます。音楽界も、NHK全国学校音楽コンクールがあったり、海外有名アーティストが日本で公演したりと、各地で芸術にまつわる多くのイベントが開催されます。

そんな音楽のイベントで、コンサートホール等で歌や演奏を聞いた時、音の良さにびっくりしたことありませんか?どうしてなのでしょうか?

ホールなどの美しい「響き」って何?

歌や楽器演奏を音楽ホール等で聞くと、普段の聞こえ方と違ってダイナミックに聞こえて、心地よく、ワクワクした気持ちになりますね。これは、響き方が普段とは違うために起こります。

音は空気を伝って届きます。発せられた音が床や壁、天井等の反射面にぶつかって返ってきて、さらに進んでまた反射面にぶつかる、ということが繰り返し発生します。

このように、反射してから届いた音は「反響音」と呼ばれます。音は1秒間で約340mも進むので、直接届いた音と反響して届いた音の差はごくわずかです。ですが、そのごくわずかな差を人間の耳は聞き取ります。

クラッシック音楽は、響きが多いほうが豊かに聞こえます。歌やオルガンの演奏は、さらに響きの多い環境が望まれます。これら音楽や歌のためのホールは、観客席に反響音を届けるため、音を反射する反響板を設置する場合もあります。

 

反響音が望ましくない場合もある

 

しかし、すべての環境でこの反響音が望ましいわけではありません。

美術館や博物館などで、靴の音が大きく響いてしまって、気づまりな思いをしたことはありませんか?

また、体育館やホールでスピーチを聴いている時、すっきりと聞こえず、話の内容がよく分からなかったという経験もあると思います。

この、音がすっきりと聞こえない原因もまた、反響音なのです。

反響音は聞こえにどう影響するのか

 

反響音が発生する場所で会話をするとき、話し手から直接届く音とは別に、壁や天井から跳ね返ってきた反響音が後から少し遅れて耳に届きます。この反響音はノイズとして働くので、何を言っているのか理解することに悪影響を与えるといわれています。

特に難聴者にとって、この反響音は厄介です。耳に届く音の情報が複雑になってしまうので、ただでさえ普段から聞くことに気を使っているのに、さらに気を使わなければいけなくなります。耳や脳の負担が増えて、疲れやすさを感じることになります。

反響音がある環境は意外と多い

反響音が起こりやすいのは、広く、天井が高く、硬い素材でできている建物の中です。

博物館や美術館、ホテルのロビー、体育館、大きな病院の待合スペース、空港の中などです。皆さんの生活の中でも、思いつく場所があるのではないでしょうか。

これらの場所では、声があちこちに反響して聞こえます。それなのに、すぐ横にいる人の小さな声は聞こえない、という、難聴者にとってはとても疲れるシチュエーションです。

もしこのような場所で難聴の人と話す機会があるなら、「正面から口元を見せてしゃべる」「はっきりとした声でしゃべる」ことを心掛けてみてください。

 

シグニアのハイクラスの補聴器は、反響音を抑制する機能を搭載

Signia AXシリーズの7クラスの補聴器には、この反響音を自動で抑制する機能が搭載されています。

反響音がある環境だ、と補聴器が認識すると、直接届く声はしっかり届け、遅れて届く反響音は抑制するので、楽に会話を楽しむことができます。

この機能を体感するには、2週間レンタルが便利です。補聴器をつけていろいろな場所に行って、反響音がどのように抑制されているかを体験してみてください。シグニア補聴器の試聴レンタルができる補聴器販売店をご紹介していますので、ぜひご利用ください。


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